HF-PLC Watching Site

2005-10-05

分かっていないのは読売も同じ

屋内限定なのに,ブロードバンドの新たな手段と読売新聞は報道しています。これぢゃ,2チャンネルと同じレベルじゃないか・・・。内容を理解してから正確に報道して欲しい。クレームを入れたのだが,「大筋合意」とは「合意したという意味ではない」という苦しい説明をしたりするんだから・・・。日本語を理解できない記者が増殖しているようですな。
23:53:19 - ohishi -

jr9mfkさんによるコメント:

専門誌でもありずっと研究会を傍聴してきた山根・堀内両記者と、一般紙かつ聞き書きと思われる読売と同じ土俵で比べるのはやや無理があるでしょう。

実際、読売の後に堀内記者の「PLCモデムの通信ポートにおけるノイズ電流(コモンモード電流)の許容量が30dBμAとなった。この値はパソコンなどの情報機器(中略)の通信ポートにおける電流の許容値と同じである」という文章を読むと、読売の「現在パソコンなどから出ている電子雑音以下になるよう」と異なり、電力線につながるPLCモデムの通信ポートと電話線につながる情報機器の通信ポートとでは、同じコモンモード電流でも電力線の方が悪さしそうだ、ということが読み取れます。
(投稿日時:2005-10-06 00:54:22)
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どいつもこいつも日経BPの記者は…

日経バイトの堀内記者の記事

研究会で議論されたこと、少なくとも資料に記載してあることを正確に伝えることすらできないのに「見込み」まで書いてみても正しいわけがない。
「実際に製品が出回るのは年明け」というが、平成18年1月はもとより、平成19年1月すら難しかろう。

だいたい、「横電圧」なんて訳のわからないコトバを出稿されたら、デスクもググってみたりして調べてみるのがいまどきの常識だろうが、それすら行わないから誤りが記事になる。会社全体の体質と判断せざるを得ない。
23:31:31 - jr9mfk -

preさんによるコメント:

横電圧という言葉、確かにgoogleでは12件しか引っかかりませんが、使用しますよ。
縦電圧(対地電圧)に対して横電圧(線間電圧)です。LCLは不平衡減衰量と書くべきだということは同意ですが。
(投稿日時:2005-10-06 10:05:09)

jr9mfkさんによるコメント:

横電圧はわかります。記者とデスクは訳わかっていないだろうと思っただけ。

横電圧が縦方向に変換されるとみたときの損失がLCLですから、「縦方向変換損」と訳されることはありますが、「横電圧」と「LCL」を関連させた用例は見つかりません。 "Longitudinal" という英語を「横」と訳したのではセンスが疑われるからでしょう。
(投稿日時:2005-10-06 23:54:59)
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これって「決着がついた」って言うの?

これまでさんざんPLCを応援してきた日経コミュニケーションとしては待ちに待った「決着」がついたと言いたいのでしょうが,中身は「難問山積」という記事。要するにPLC推進企業が無線業務を保護するための技術を持ち合わせていないことが認定されたということ。

そもそも電力線に高周波を流せば電波は漏れる。例えは悪いかもしれないが,電力線は小さな穴がたくさん開いたホースと考えればいい。電力線通信はそういう欠陥ホースで一所懸命水を流そうとしているようなもの。一気に流そうとしてホースに繋がれたポンプ(モデム)からの送水圧力を上げれば,それだけ勢いよく穴から水(電波)が漏れる。水漏れを減らそうとするにはポンプの送水圧力を下げないといけないが,それだとたくさん水を送ることができない。仕方がないのでポンプからの送り出し方を工夫するのだが,そもそも穴の開いたホースを使っているのだからどうやっても漏れる。穴の開いていないホースを使わない限り,水は漏れるのだ。

穴の開いたホースで水を送ろうとする人がいないことを考えると,PLCを使おうとする人がいないことも明らか。ホースに穴が開いているかどうか調べないで水を送ろうとするオッチョコチョイはいるかもしれないが,送ろうとしても送れないので誰も使わなくなる。「誰も使わない(使えない)」ことが明らかになったという意味では「決着」がついたとも言えなくはないが,これってひどい皮肉になってしまう・・・日経コミュニケーションが皮肉な記事を書くとは思えないからね。デスクが書いた記事に対する皮肉な結果にはなっているが。

松下電器は「全ての製品」にPLCモジュールを組み込むそうだ。本当にそんなことをするなら,電波環境破壊の旗手となる企業になることを宣言したようなものだ。

マスコミを通して「無線保護ができないPLC」という烙印を押されてしまったわけであり,そんな欠陥商品は詐欺もどきの商売でしか売れないだろう。そしていずれは大きな問題に発展する・・・雪印のようになるのかな?

それにしても興味深いのはPLC-J構成会社の反応である。当然複数の会社は座長案には対応できないのだから,PLCで商売するべきかどうか真剣な議論が始まっているだろう。海外製チップを用いたモデムを製作しているところは撤退する可能性のほうが高いのではないだろうか?継続するにはさらなる開発費を投入しないといけないし,マーケットをどのくらい押さえられるかも調査しないといけない。競争相手である無線LANの速度向上,通信可能距離の延伸もめざましい。

松下電器は「冷蔵庫や電子レンジに無線LANを組み込むのか?」とおっしゃるが,そもそもそういう家電をネットに接続する必要性が感じられない。全製品に誰もほしがらないPLCモジュールを組み込み,値段をつり上げることにしか貢献しないのではないだろうか?使いもしない機能を次々加えて「高付加価値・高価格商品」にするのはもう止めて欲しい。ツーカーの「話すだけ」の携帯電話がヒットしている背景を家電業界は真剣に受け止めるべきだ。

04:33:21 - ohishi -

jr9mfkさんによるコメント:

「大難問」と格闘してきた記者としては「決着がついた」が実感だということは理解できます。研究会構成員の一部もそう考えているかもしれません。

ま、相撲にたとえればようやく前相撲を新序三番出世(1勝もできなくても序ノ口に上げてもらう)で切り抜け来場所は番付に四股名が載りそうという段階。UWBのように、平成14年秋場所で序ノ口デビューしてからいまだ関取になって(給金がもらえて)いない例もあります。これからが本番ですね。
(投稿日時:2005-10-05 07:45:32)

HWさんによるコメント:

私はHFをよく利用するアマ無線家の一人なのでPLC通信に関してはかなり興味深いです。PLC-JとJARLの話し合いも比較的行われているようですし、HFはアマ無線家だけでなく、航空、海運等の業界も被害を受ける事はPLC-Jや総務省も分かっているでしょうから静かに見守って行くつもりではあります。
しかし、HF無線通信に影響の出ない対策と言うのを早く見せて欲しいものですね。
(投稿日時:2005-10-05 21:48:26)
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松下電器のプレス説明会

ちょっと古いですが上述の説明会が9月30日にあったそうです。記事の行間を読むと,説明者の歯切れの悪さが見え隠れします。名前も違っているけど,いいのかな?

価格についてですが,「無線LANはGHz帯,PLCはMHz帯だから(量産できれば)安くできるはず」とは如何なる根拠が?筋が通っていないぞぉ。PLC-J構成会社だから論理もへったくれも何もないか。
00:27:42 - ohishi -

JS1KQQさんによるコメント:

初めまして。今日CEATECへ行ったんですが、うかつにも松下のは気づきませんでした。代わりといってはなんですが、TDKのブースでPLC用のフィルタっていうのを展示していたので、説明員に話を聞きました。このフィルタというのが2-30MHzを平均-80dB減衰(ただしインピーダンスは50Ω決めうち)させるというもので、宅内のPLC信号を宅外へ漏洩させないように電力線に挿入するというものです。説明員の話ではこれを入れないと、ほぼ間違いなくPLC信号が宅外へ漏れるとのことです。で問題だったのがその後の発言で、”メーカによってはコストアップを嫌ってフィルタなしでやろうとしている”と言っていた点です。事実とすれば由々しき問題です。電波漏洩はもちろんセキュリティをどうするんでしょう(暗号化?)。減衰量にしても実際の環境では保証のしようがないとも言っていましたし、これでどうやってPLCを実現させるつもりなのでしょうか。不思議です。なお、日本が駄目なら海外で、とも言っていました。長くなって申し訳ありません。ご参考になれば。
(投稿日時:2005-10-05 22:45:11)

ohishiさんによるコメント:

JS1KQQさん,貴重な情報をありがとうございました。日本企業にはモラルなんかないですから。モラルよりはカネが大事。コスト削減のためには「何でも」やるのですから,間違いなく電波公害をまき散らすことになります。屋外への漏洩をさせないことを技術要件に入れさせないといけませんね。
(投稿日時:2005-10-05 23:44:00)
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