HF-PLC Watching Site

2008-03-30

シャープ 優先通信機能つきPLCユーティリティを無償提供

PLCアダプタを販売しているシャープは3月27日,複数のPLCアダプターの中で指定したアダプターの通信を優先できるシャープのPLCアダプター向けソフトウェア「シャープPLCユーティリティ」を提供することを発表しました。

このユーティリティを開発したのは,従来,PLCアダプター経由でブロードバンド放送やビデオ・オン・デマンドなどの映像サービスを視聴している際に,他の機器を追加して使用すると通信環境が不安定になることがあるという現象を改善するためで,ソフトウェアをパソコンにインストールすることで,通信を優先するPLCアダプターを指定できる「優先機能」設定が可能になるとしています。

提供開始は4月10日の予定で,シャープのサポートサイトから入手可能です。
17:37:16 - ohishi -

グローバル監視さんによるコメント:

これは正しいのでしょうか?
HomePlugってグローバル規格?
当社製PLCアダプターは、高速電力線通信のグローバル規格「HomePlug® AV1.1」を採用

http://ja.wikipedia.org/wik...

HomePlug Powerline Alliance(HomePlug)はアメリカ合衆国における電力線搬送通信の業界団体である。
(投稿日時:2008-04-05 16:02:09)
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2008-03-28

パナソニック 新PLCアダプタを4月18日に発売

パナソニックは3月27日,3月17日に新規型式指定を取得したPLCアダプタ BL-PA300KT(スターターキット)とBL-PA300(増設用)を4月18日から発売するとプレスリリースしました。

それによると,PLC通信に使用する周波数帯域を従来の4?28 MHzから2?28 MHzと2MHz拡大させ,同社従来機種と比較すると最大実効速度が,UDPは80Mbpsから90Mbpsへ,TCPは60 Mbpsから65 Mbpsへと向上しています。

UDPの測定は通信用評価装置SmartBitsで行っており,SmartBitsでの測定値は実際の数値より高めに出ることが知られています。また,TCPの測定値はLinux上で動作しているFTPサーバーとの通信においての測定値です。

使用周波数が2MHzにまで下がっているため,3MHz帯にある短波放送バンドにノッチが入っているのかどうかが気になるところです。
00:43:33 - ohishi - コメント5件

2008-03-18

3件のPLC新規型式指定

総務省は3月17日,官報(本紙 第4789号)で3件の新規型式指定を告示しました。

型式を取得したのは,エム・ティ・アイ株式会社,プレミネット,パナソニックコミュニケーションズの3社です。

保存したい方は1週間以内にどうぞ。
01:30:51 - ohishi - コメント0件(追加)

2008-03-14

3.8MHz帯などでアマチュア無線用の周波数が拡大

総務省電波監理審議会は3月12日,主に海外のアマチュア無線との通信に利用されている3.8MHz帯の周波数逼迫に対応するため,3.8MHz帯の周波数分配幅を拡大するだけではなく,新たに3.5MHz帯にも周波数分配をすることを答申しました。

これに先だって実施したパブリックコメントに寄せられた意見の中にPLCに関連するものがありました(pdfのNo.14)。その意見は,

短波帯のアマチュアバンドが拡張することを歓迎しますが,短波帯による通信を著しく困難とするPLC(電力線搬送通信)を認める一方でアマチュア業務の周波数の拡大を行うことは,総務省の政策として矛盾しているように思えます。

で,それに対して総務省は,

今回の周波数の拡大は,アマチュア無線関係者からの要望を受けたものであり

と回答していますが,どうも噛み合っていません。

PLCアダプタに実装されているノッチは,アマチュア無線への周波数分配拡大範囲も含んでいるのでしょうか?
00:13:50 - ohishi -

ふぬるさんによるコメント:

 同様の意見が1通とありますが、No.14の文章は、ほぼ私が書いた内容だと思います。
 原文は以下の通り。

(4)2006年に許可されたPLC(広帯域電力線搬送通信設備)は、実際に一般家屋で使用することにより、環境雑音を大幅に上回り、アマチュア無線の通信に重大な影響を与える高いレベルの雑音を発生することが明らかになっています(注1)。
 前述のように、短波帯のアマチュアバンドが拡張することを歓迎しますが、一方で短波帯による通信を著しく困難とするPLCをこのような形で認めておきながら、アマチュアバンド拡大を行うことは、総務省の政策として矛盾しているように思えます。この点をいかがお考えでしょうか。
 また、新規にアマチュア業務用に変更が予定されている周波数は、PLCの悪影響により、これまでの公共業務、一般業務、あるいは放送業務に適さなくなった、あるいは適さなくなる恐れがある周波数ということはありませんか。
 (注1)一例をあげると、電子情報通信学会 4月25日発表予定 
    住宅環境における屋内広帯域・高速電力線搬送通信からの漏洩電界の測定?

 質問しても、どうせそれは意見ではないとされてしまうので、意見を述べ、質問を加える書き方にしました。
(投稿日時:2008-03-14 11:09:07)
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2008-03-12

PLC異議申し立ての付議

3月12日,新規の異議申し立てが電波監理審議会に付議されました。9件の型式指定が対象です。
22:48:26 - ohishi - コメント0件(追加)

PLC型式指定取り消しを告示

総務省は3月11日,3種類のPLCアダプタの型式指定を取り消す告示をしました(平成20年3月11日付(号外 第48号))。例によって1週間以内は無料でアクセスできますので,保存したい方はお早めに。

取り消しになったのは,シャープ株式会社のHN-Z001(第ET-07001号),BB-Z9001(第ET-07006号)とBB-Z9002(第ET-07007号)です。これらは家電量販店などで市販されているHN-VA10/40のものではありません。
13:49:53 - ohishi - コメント0件(追加)

2008-03-11

PLC漏洩電界測定結果(第三弾)

3月7日の環境電磁工学研究会で,PLC漏洩電界測定結果が発表されました。

測定に使用したPLCアダプタによる漏洩電界は,通信が不安定であった一つのアダプタを除き,環境雑音を大幅に超過していることが報告されました。

発表のまとめは以下の通りです(DM = differential mode,CM = common mode)。

a) PLC モデムのDM 電流はCM 電流より40dB 大きく、15MHz 以下で60[dBμA],15MHz 以上で50[dBμA] である。
b) 漏洩電界への寄与はDM 電流の方がCM 電流より30?40dB 大きい。
c) 引込線へのDM 電流の減衰は0?30dB 程度である。
d) 引込線のDM 電流はほぼ100%CM 電流に変換される。
e) 引込線にはPLC より10dB 以上大きなCM 電流が流れ,主要な漏洩電界発生源となり得る。
f) ブロッキングフィルタは必須である。
g) 型式指定の取消,新規指定でも漏洩電界問題は未解決。

発表では結論として,

広帯域PLC の漏洩電界を周囲雑音以下に制御して真に通信・放送と共存するためには,技術基準を早急に見直し,電界強度またはDM 電流に対する許容値を科学的に定め,ブロッキングフィルタの設置を義務付ける必要がある。

としています。

この講演は,CISPR関係者も含め50名近くの方が聴講していましたが,発表内容に対する疑問は提示されませんでした。当日の発表者の方でこの講演を聞いていた方は,「こんなに漏れるのか」と小声で感想を述べていました。
10:52:32 - ohishi - コメント0件(追加)

2008-03-09

PLCの販売数

少し前になりますが,2月29日の西日本新聞「ひと」欄に,パナソニックコミュニケーションズ小林英次氏を取材した記事が出ていました。

その中にはこのような下りがあります。
===引用始め===
HD-PLCは,06年12月の発売以来,累計50万個を販売。無線LANと比べて通信の安定性が高く,安全性の高い暗号技術を採用しているが「まだ認知度は低い」と課題を話す。
===引用終り===

販売数についてはいくつかの数字がパナソニックから出されており,昨年6月当初での出荷チップベースの数が40万,CEATEC2007の講演での数字が20万セット(チップ数では40万),ということでした。50万という数字が出荷チップ数なのかスターターキット数なのかが分からないので単純に数字を比較することはできませんが,他のマスコミの記事などを考えれば,2007年後半はHD-PLCの販売数が伸び悩んでいることが推定できるでしょう。
12:14:31 - ohishi - コメント0件(追加)

2008-03-02

電気学会 基礎・材料・共通フォーラム 「高速電力線通信の実用化とEMC問題」

電気学会の基礎・材料・共通部門は,3月13日, 「高速電力線通信の実用化とEMC問題」と題する共通フォーラムを武蔵工業大学で開催します。申し込みは3月10日まで受け付けているとのことで,まだ定員までには余裕があるらしいと聞いています。

同学会にはいくつかの部門があり,通信は「C部門 電子・情報・システム部門」が扱っていますが,今回のフォーラムは通信という観点ではなくEMCの観点からの開催と思われ,「A部門 基礎・材料・共通部門」の開催となります。同フォーラムのプログラムをみると,EMCに関しての話はあまりない模様です。
19:45:34 - ohishi - コメント0件(追加)