英国での通信行政を担うOFCOMは、PLTが使用された場合にどのような影響が生じるのかについての調査結果を6月末に公表しました。

プレス記事の表書きでは、「今後5から10年後のPLTの広がりを考えてもPLTが無線通信に与える影響は少ない。但し、きちんとした技術的進展（送信電力制御やノッチ導入）が必須。」と慎重な表現にしていますが、調査報告本体を読むと、明確に、「PLTモデムからの送信電力が -50 ? -55 dBm/Hzでは、ほとんどの無線通信に大きな影響を与えるが、送信電力制御とノッチを組み合わせればその影響はかなり軽減される」と記述しています。

送信電力 -55 dBm/Hz というのは日本で市販されているPLCモデムの送信電力にほぼ近い値ですので、日本でこれまで実施されたさまざまな実測により日本のPLCが無線通信に大きな影響を与えるという結果と今回の英国政府の調査結果はたいへんよく一致していると言えるでしょう。