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2006-01-22

ETSI11か国が30MHz以下についても放射許容値の必要性を主張

欧州電気通信標準化機構(ETSI)は、有線電気通信網からの放射に関するETSI標準案ETSI EN 302 262について加盟各国標準化機関から意見募集を行っていたところですが(2005-11-17既報)、IARU Region 1 EUROCOM Newsletter # 09-2005によると、11か国が30MHz以下についてコモンモード電流による規定では不足で、放射電界強度許容値を規定しない限り合意できないと主張しているとのこと。

意見募集締切から4か月後の3月17日まで、専門部会(Technial Body)で合意を目指すことになりますが、原案に盛り込まれていない放射電界強度許容値の規定をその間に定めることは困難とみられ、11か国が主張を続ける限り、3年前同様合意不能でWGに差し戻しということになりましょう。

posted at 08:07:00 on 2006-01-22 by jr9mfk -

コメント

ohishi さんによるコメント

このNewsletterによると,ポルトガルはとりあえずYESと回答しているとのことですが,先日報じられた障害のことを考えると考えを変える可能性がでてきたと思われます。今年の6月に再度投票に掛けるとのことですので,今後の動向をしっかり見ておくことが必要だと思われます。
2006-01-22 11:27:41

jr9mfk さんによるコメント

欧州規格(EN)を作る機関はいくつかありますが、本件に関してはETSIとCENELEC(欧州電気標準化委員会)の合同WG(JWG)で規格案を作った後、それぞれの機関で標準化手続きを進めています。

CENELEC側ではNewsletterの1ページ下に記載された11か国(国を代表する標準化機関がETSIと同じとは限らないため、ETSI側で反対している11か国と一致するかどうか不明)は賛否を明らかにしていないため、IARU Region 1としては各国アマチュア無線連盟に対しこれらの国のCENELEC代表たる標準化機関に反対を働き掛けるよう求めていますが、仮にそれが功を奏さずCENELECで標準化されたとしても、ETSI規格が成立しない限り欧州内で無線通信業務との両立が認められたとはいえません。CENELECは無線通信について何の権限もありませんから。
2006-01-22 17:34:40
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