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2006-07-24

HomePlug、日本でのセミナーで積算電力計の減衰を数dBと報告

HomePlugは7月12日京王プラザホテルで開催したセミナーの資料をWebで公開しました。

無線通信への干渉には触れないのが「お約束」ですが、PLC相互間の干渉について述べたOleg Logvinov氏の資料4ページには、積算電力計での信号の減衰は数dBしかないこともあるとあります。若干測定区間が異なるので単純には比較できないものの、高速電力線搬送通信に関する研究会報告書(pdf)44ページでは、「宅内コンセントから屋外配電線への信号減衰量は20dB?100dB 程度であり、平均の減衰量は40dB?60dB 程度」としており、推進派であるHomePlugの主張と明らかに異なります。

このほかにも、PLC相互間の干渉をきちんと解決しないと返品山積みになるだろうと述べており、実用化までにはまだまだ課題があることを指摘しています。

posted at 23:58:00 on 2006-07-24 by jr9mfk -

コメント

かぜ さんによるコメント

日経ネットワーク8月号も出ました。大変良く解説されています。モデム内部の写真もあります。ただ、実際のスピードはやってみなければ分からないというものでした。妨害の問題については日経ラジオ社の方のコメントだけついていました。
2006-07-25 02:14:22

jh5esm さんによるコメント

2002年研究会(「電力線搬送通信設備に関する研究会」)の実証実験では,アクセス系を想定した柱上モデム?宅内モデム間で実験を実施しております.
このときには2Mbps程度はとれていたようですので(モデム速度は10?20Mbps),積算電力計の損失はそれほどないというのが私の感触です.

だいたいそんなに損失があったら,そもそもアクセス系なんて成り立たないし,もしやったとしたらものすごいレベルの漏洩が起こるくらいのパワーを入れないといけないでしょう.
2006-07-25 08:57:15

ohishi さんによるコメント

 Oleg氏の資料同ページの先頭には「宅内系電力線は宅内に閉じていない」とあります。つまりアクセス系に漏れ出すのですから,大きな漏洩が観測されるはず。
 実はいくつかの国内企業は既にこの問題を認識していて屋外への漏洩を防止するフィルターを開発しています。TDKやNECトーキンなどです。彼らによると「フィルターをつけないと大変な事態になる」のだそうです。
2006-07-25 12:18:29
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