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2007-04-01

韓国製PLCアダプタ CNC-1000のスペクトル

CNC-1000を使用した際の漏洩電波スペクトルが取得できました。測定にはNECのUSB接続スペアナSpeCat2を使用しました。これはPCに接続するタイプのもので,できるだけPCからのノイズの影響を避け,また,測定用アンテナを鉄筋コンクリート壁の外に出すためUSBの延長コードを用いてPLCから2mほど離した地点でデータを取りました。当然ですが10m離せばスペクトルはもっと弱くなるでしょう。

以下が,取得できたスペクトルになります。

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横軸は周波数(MHz)で2MHz?30MHzになります。一目が2.8MHzになります。縦軸はdBμVemfで,縦軸の一番上が73dBμVemf,一番下が-27dBμVemfです。縦軸の一目は10dBになります。

緑がPLC使用かつ通信時のスペクトル,赤がPLC使用かつ非通信時のスペクトル,ピンクがPLC非使用(PLCアダプタをはずした)時のスペクトルです。(いずれもMAXHOLDで取得。黄色はデータセーブ時のリアルタイムデータなので無視してください)

使用帯域は4.3MHz?20.9MHzです(図で言うと,サブキャリアの一番左の立ち上がり周波数と一番右で信号が背景レベルと同じになる点)。以下の帯域にノッチが入っています(深さが一番深いところのおよそ半分になるところで定義)

5.16 - 5.56 MHz :短波放送?固定?航空無線?
6.92 - 7.36 MHz :アマチュアバンド(一次分配)
10.04 - 10.2 MHz :アマチュアバンド(二次分配)
13.92 - 14.52 MHz :アマチュアバンド(一次分配)
17.9 - 18.28 MHz :アマチュアバンド(一次分配)

日経ラジオやしおかぜはノッチの外です。このため,CNC-1000を運用すると日経ラジオの短波放送に大きな雑音が入り,聞こえていた放送は全く聴きとれませんでした。

赤の非通信時のスペクトルですが,これは「本当に通信していないとき」のもので,モデム同士が定期的にハンドシェイクをしているらしく,非通信時にも関わらず時々通信時のようなスペクトルを見せます。

注目するべきは,PLCを接続した時(赤)とPLCをはずした時(ピンク)の違いです。PLCを繋いだだけでPC雑音も含んだ背景雑音(ピンク)より高いレベルになることがわかります。


posted at 18:23:31 on 2007-04-01 by ohishi -

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