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HF-PLC Watching Site
2006-03-31
え?利用料を取るの?
関西電力系の通信会社である
ケイ・オプティコムの
社長インタビュー記事がありました(昨年の11月末のものなので少々古いですけど)。eonetというブランド名でサービスを展開しています。
この記事はよくある会社の紹介(宣伝?)記事なので,そのつもりで読めばいいのですけども,PLCに関する次の記述がありました。
===
この2?30MHz帯域を使用したPLCはすでに開発段階に入っていますが、専用機器や利用料のコストに加え、集合住宅へ展開する上でのセキュリティなど、PLCサービスの実用化に向けてクリアにしていく必要があります。しかしこうした問題がクリアになっていけば、PLCは非常に有望な通信サービスです。
===
問題としてクリアしなければならないほどモデムの価格が高いという見込みなのでしょうか?屋内専用と言いつつ「利用料」ですか?レンタルということなのでしょうか?モデムが極めて高価になる見込みなのでレンタルというオプションも考えていると推測すれば,この記述の背景を理解することができますね。また,セキュリティが確保できると言っていたPLC-Jの構成員であるケイ・オプティコムなのに,セキュリティ問題をクリアしないといけないのですか?PLCは無線システムのようなものですから,漏洩電波を傍受されたらひとたまりもないですからね。
どうやら問題が山積しているようですね。ま,確かに,これらの問題や無線に障害を与えるという問題をクリアすれば,有望なサービス(PLCはサービスではなく通信技術だと思いますが)にはなるでしょうけど・・・
2006-03-30
米MTI、BPL実証実験を中止
米アリゾナ州Cottonwoodのアマチュア無線団体
VVARAによると、電気通信事業者
MTIは同地で行っていたBPL実証実験を中止した。
中止の理由は明らかではないが、アマチュアへの妨害があり、VVVRAは2年前から抗議を続けていたという。
2006-03-29
誰も注目しないので・・・
日経コミュニケーションしか報道しないPLCなので,
IT Proの”注目のキーワード”に挙げています。誰か注目しているのでしょうか??
20:20:30 -
ohishi -
最初の頃の実験は2001年頃であったかと思いますが、未だ実用化していないとは驚きました。
もはや出来損ない技術として注目を浴びているだけと推察します。芸能人で揉め事を起こしマスコミから注目されているのと同じですね。
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家庭内ネットワーク向け標準「MoCA MAC/PHY v1.0」:同軸ケーブル
家庭内ネットワーク向けに同軸ケーブルの利用を推進する業界団体MoCA(Multimedia over Coax Alliance)は「MoCA MAC/PHY v1.0」標準の策定を,米国時間3月28日に発表したとのこと。
詳細はこちらです。松下電器産業も認定を受けたとのこと。
2006-03-27
大学で実験開始
今晩は。
詳細は
総務省九州総合通信局の発表をどうぞ。
PLCのライバルに関する報道--続報
3月20日にPLCのライバルに関する記事をご紹介しましたが,続報を見つけました。20日の記事では方式については何も書かれていなかったのでWiMAXのことかと思っていましたが,
本日のIT Proの報道ではIEEE802.11nと書かれていました。実用化は2007年春?らしい。どうなるかは分かりません。報道の通りにならない場合が普通ですから。
また,同紙は
IEEE802.11nについて300Mbpsにもという記事も報道。現実にはこれほどの速度は出ないでしょうが,PLCの実効速度と比べれば圧倒的に速いのは確かでしょう。UWBも真っ青?
2006-03-22
USA TodayにBPLの記事
3月20日のWeb版USA TodayにBPLの記事が出ています。同紙によると,FCCはManassas市のBPLオペレータに障害を除去するように命令したとのこと(すでにどなたかが報告されていたと思います)。また,モトローラやCURRENT社のBPLは干渉が少ないとの記述も見られます。
このUSA Today紙に基づいた
解説記事がこちら。タイトルは,ずばり,「大苦戦中の電力線インターネット接続!」です。アクセス系はもうダメみたいですね。
2006-03-21
スイスAscom社、PLC事業を売却
スイスAscom社は陸軍から短波帯戦略無線通信システムを受注しましたが(
2006-01-08既報)、一方でPLC事業は
CURRENT Communications Groupに売却しています(
ニュースリリース)。
2006-01-08既報の際も「PLCには未来がないということが明らかになったので,短波受信機重視という方針に変えたのではないですか?」とのコメントをいただきましたが、まさにそんな感じですね。
23:56:00 -
jr9mfk -
とうとう売却ですか。多少の損をしても,これ以上損失を拡大しない方がよいという判断のようですね。これにはDSLユーザーがどんどん拡大していることも大いに影響しているのでしょう("
http://itpro.nikkeibp.co.jp...") 。
Ascomの発表には下記の表現がありました。
"The two transactions do not lead to a considerable inflow of funds and Ascom incurs a slight book loss."
一方CURRENT社は,欧州でのBPL展開の足がかりと考えたようですね。FCCよりは厳しい規制があるので思惑通り展開できるかどうかはかなり疑問。儲からなければさっさと切り捨てるんでしょう。
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2006-03-20
PLCのライバルに関する報道:2つ
以下の2件に関する報道を見つけました。
光通信並み「次世代無線通信」解禁へ・総務省、今秋から
具体的な方式や周波数は書かれていませんが,WiMAXのことと思われます。802.11n?
最大300Mbps超のインターネット接続サービス実験
300Mbpsは物理層の理論最大通信速度のことでしょうが,同軸ケーブルを使用するのですから漏洩電波は圧倒的に小さいでしょう。
日本放送協会に対する平成18年度国際放送実施命令
3月15日の総務省プレスリリースによると,4月1日付けで総務省はNHKに対して短波による国際放送実施命令を出すそうです。
これによると,
我が国の重要な政策や国際問題に関する政府の見解を継続的に発信することにより国際社会における我が国に対する理解を深め、また、在外邦人に対して適時・適切に時事等の情報を提供するなどの観点から、昭和26年度以降、短波による国際放送の実施命令が行われています。
とのこと。
同様に,日本に滞在する外国人向けの短波放送(BBCなど)も実施されていることはご存じの通りです。これらの短波放送は手軽に本国の情報を得る手段として貴重なものです。しかしながら,日本政府は在留外国人の知る権利を奪おうとしている。意図してか否かは別にしても。衛星テレビが視聴できなくても,インターネットに接続できなくても,乾電池で駆動できる貴重な情報取得手段を奪おうとしている。
2006-03-17
ネット家電が普及しない理由
3月8日にご紹介したCeBIT 2006での松下電器に関する記事を読み直していました。そこにはこんな下りが。
「当社は数多くのネット家電製品を提供しているが,製品ごとにネットワーク配線を準備しなければならないことが大きな問題と,ネット家電がなかなか普及しない理由を説明。PLCなら新たな配線なしで利用できる」。
そうなんでしょうか?
ネット家電が普及しない理由はもっと単純だと思います。必要ないんです。製品ごとにネットワーク配線が必要で,お金もかかるし配線がごちゃごちゃして美観を損なうとかそういうことではないんです。いらないんです。
私見ですが,最近の家電製品の多くは「帯に短したすきに長し」。滅多に使わない機能をゴテゴテつけて新製品だといって高値で販売。一方,”こういう機能があれば”と思うものは大抵欠けている。
ネット家電は,技術屋さんにとってはおもしろい応用でしょう。しかし技術屋以外にとっては技術的なおもしろさなどどうでもよいのです。話すだけの機能しか持っていない携帯電話が売れているのは,”電話は話せれば良い”と思っている人が多いことの表れです。単純なもののほうが使いやすいし,使い方を覚えやすい。そういう人が多いと私は思っています。
ハイビジョンテレビをPLC経由で隣の部屋に伝送する必要を感じる人が日本にどれだけいるのでしょう?ハードディスクレコーダに録画するにしても,レコーダはテレビのそばに設置するのが多いのではないでしょうか?それなのにハイビジョンテレビとレコーダをPLC経由で接続するでしょうか?
PLCを購入するのはごく少数であり,マーケットは非常に小さいと私は考えています。
2006-03-13
PLCに関する意見聴取は4月18日
総務省発表の報道資料によると,「国際無線障害特別委員会(CISPR)の諸規格について」のうち「高速電力線搬送通信設備に係る許容値及び測定法」についての関係者からの意見聴取を4月18日に行うとのこと。CISPR22に合わせれば良いとする報告書案の本体(pdf)は
こちらです。
CISPR規格は中波帯の放送を保護することをターゲットとして作られており,それをそのままHF/VHF/UHF帯についても適用しているもの。CISPR委員会においても周波数両立性の検討は皆無でした。
19:39:28 -
ohishi -
意見聴取においては、ウソは言わないけど、それで押し通すのでしょうか????
推進派の皆様のモノイイを伺っていると、これまでは「ウソさえ言わなければいいのであろう」で、押してきた節はあります。(衣の下から鎧はよく見えますが)
しかしながら、こういった事実を知っていながら「黙っている」というのは「ウソはついていない」ものの...何だかなあと感じます。
そもそも中波帯規格をそれ以上の周波数に持ち込むのは、(私は)「大嘘」と思います。東$大学ではそうでもないらしいですが...関係なくて幸いです。仲間にはなりたくないですね。ヘドが出ます。
確かに「ウソはついていない」のですが....
CISPR規格で影響ないなら無いで実際の音を聞かせてもらいたいですね。そこで勝負が付くと思います。
実際の音をゆっくり聞かせないこと自体、推進派の方針として面白いですね。
今後は、実際の音を聞いてから研究会でも、何でもやるべきかと...思います。
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CeBIT 2006でのPLC関連製品展示
ドイツ,ハノーバーで開催されたCeBIT 2006におけるPLC関連展示のニュースが2件,IT Proで報道されていました。もちろん記者はいつもの方です。
松下が出荷間近のPLC製品を紹介
PLC製品が続々登場
<追記>
日経コミュニケーションのデスクによる記事もありました。これまでの同誌の論調とは違い,PLCの互換性のなさが普及を阻害するだろうといった論調です。無線LANの方が有利だなんて,何を今頃言っているのか?初めから分かっていたではないか!
ケーブルは 確かに1本 電力線 しかし規格は 一つにあらず
2006-03-10
ようやく議事録を公表
PLC研究会(第11回,12回)の議事録ですが,ようやくWebにアップされました。本来ならばstanding committeeである情通審情報通信技術分科会開催までに構成員の承認を得て公表すべきものを,いまの今まで出さなかった総務省電波環境課はいったい何をやっていたのでしょう?いくらお役所だからといってお役所仕事をしていて良いとは思えません。
ましてや多くの無線業務に障害を与えることが分かっていながら強行した「許容値」。いかに被害者が強い懸念を表明していたか,また,合意できなかったものを「報告書」にしたことを世間に知られたくないのでは,との疑念を持ちます。
2006-03-09
新たな実験施設に許可
WikipediaにおけるPLCの記述 (但し,英語版)
Wikipediaは有志による記述により維持されているオンライン辞書です。その中の
PLCの記述をご紹介しましょう。海外における状況が書かれています。有用なリンクもあるので役立つでしょう。
干渉に関する記述に直接飛ぶなら,
ここをクリックしてください。
ベールに包まれていた機器情報
3月8日にご紹介した日経コミュニケーションの記事本体の右脇に目をやると,日経コミュニケーションが主催するPLCに関するセミナーへのリンクがあります。
ベールにつつまれていた機器情報が明らかに!
確かに。
過去の2度の研究会において多くの人々が要請していたにも関わらず提示を拒み続け,秘密,秘密を押し通したものですから。(共存はできない)「共存案」を作らされた方でさえも「モデムの情報がほとんどないままに作成した」とこぼしていたことが思い起こされます。
2006-03-08
総務省,電力線通信製品の規制値と出荷試験の測定方法案まとめる
2006-03-07
CISPR委員会 PLC小委員会はもう終了
昨日3月6日に総務省で開催された
CISPR委員会(第17回)及び高速電力線搬送通信設備小委員会(第2回)を傍聴してきました。第1回の同小委員会は2月13日に開かれ設置趣旨などを説明しただけだったのですが,なんと同小委員会はもう終了です。ろくな意見交換,議論は一切なし。CISPR委員会がごく少数の老人による独裁体制になっていることを理解しました。次のステップは,意見聴取だそうです。
実は,第1回の小委員会で座長である杉浦氏が,何らの意見交換も行わないまま「杉浦を含む4人で報告案を検討する」と宣言し,今回その案を出して,例のごとく,採決してしまったのです。案と言ってもこれまでのCISPR22規格をそのままコピーしただけ。もちろんこの狙いは「これまで存在している規格なのだから問題あるのか?」ということ。
しかし今回の小委員会ではNHKからの委員が,PLCの変調方式によっては中波帯への妨害の生じ方が異なるはずなので,この案で良いのかどうか確認するべきだ,などと食い下がっていました。これに対し,PLC-Jが抱えるM大学のT教授は「問題があるというのなら具体的に示せ」と反論。それまで会議中に惰眠をむさぼっていたんですが・・・。この方は,また「ADSLが・・・」「通信中と非通信中の区別がつかないのだから・・・(30dB緩い非通信中の規格だけでよい)」。さすがに座長は「緩めるつもりはない。」
中波帯の放送を保護する目的で制定されたCISPR規格を,そのまま短波帯やVHF/UHF帯(1GHzまで)適用することの無茶苦茶さについては目をつぶって押し通すのは大いに問題です。この点は過去CISPR委員会の某副主査と話し,彼は「問題である」ことを認識しているのですが。
一方座長は,「CISPRはITU-TやITU-Rに対して参加するように要請しているが誰も出てこない。これはCISPRのsteering committeeでも問題になっている。」と発言。CISPRからITU-Rへの参加招聘状って見たことないんですけどねぇ。連絡文書を交換することはできるのですが,それも見たことがない。ITU-R側から送ってやりましょうかね。
傍聴していて感じたのは,PLC問題は電波版HIV非加熱製剤問題であるということ。周囲の懸念を「大丈夫,大丈夫」だけで振り払い突き進む独裁の醜さ。その問題を見て見ぬふりをする役所。
こんなことばかりやっているから,この国はここまで酷くなっているということに気づかないのですかね?
<追記>CISPRにITU-Rから誰も参加していないというのは,事実と異なります。フランスがよくCISPRに参加しており,その審議状況をITU-Rへの寄与文書の形を借りて報告しています。しかし,ITU-RへのCISPRからの連絡文書(リエゾン)はとんと見たことがありません。
09:23:53 -
ohishi -
・高速電力線搬送通信に関する研究会 座長
情報通信審議会 情報通信技術分科会は
審議体制,既存のCISPR委員会において審議を行うとして、
・CISPR委員会 主査
・高速電力線搬送通信設備小委員会 主任
新たな技術の審議、全て同一人物が責任者ですね。
戦争へ向かったときの日本に似てきた。怖い。
コメント2件(追加)
http://www.arrl.org/news/st...
アマチュア無線家のねばり強い「障害測定」とFCCへの通報が功を奏したようです。日本のアマチュア無線家さんにも同様のことを期待します。