HF-PLC Watching Site

2005-11-05

日経コミュニケーションズ11月1日号

 上記雑誌に「電力線通信論争が終結,来夏に製品登場--推進派と反対派で痛み分け,メーカーは執念で開発進める」と題する山根小雪記者の記事が掲載されています。

 これまでの「いけいけドンドン」という論調が変わり,「議論は事実上の打ち切りであった」「10社前後が製品投入へ」「本当の正念場はこれから」といった見出しがついています。かみ合った議論がなかったことを反映してか,題名には「論争終結」とまで。注目すべきは,これまで同誌では触れていなかった「コンセントによってつながらなかったり速度があまり出ないこともあり得る」(メーカー関係者)という我々にとっては周知の事実が初めて載せられたこと。
 だが笑ってしまうのは,PLCの事実上の敗北の責任を総務省の実験制度に押しつけている点だ。「ここには実験制度が抱える問題もある。現状の制度では,漏洩電磁波の低減技術の検証する場合に限って実験免許が取得できる(原文ママ)。つまり,新たなアプリケーションを開発するための実験はできない。」論理のすり替えなのであるが,これまでさんざんマスコミにおけるPLCの推進役を務めてきた日経としては,どこかに責任を押しつけざるを得ないということなのだろう。この実験制度は,推進側のたっての要望に応え,推進側の合意を得て制定されたのではなかったっけ??
 既存の無線に障害を与えない技術にさえなっていれば,現状の実験免許制度内でいくらでも「新しいアプリ開発」はできるのだから。

posted at 01:05:45 on 2005-11-05 by ohishi -

コメント

jr9mfk さんによるコメント

HD-PLCなんて、「新たなアプリケーションを開発」してデモまでやってますしね。
2005-11-05 10:02:21

化石 さんによるコメント

ここに来て、PLC-Jのメーカーサイドから「国内では難しくなってきたので、海外で実績をつんで・・・」というような話しが流れてきます。本音なのかどうかは分かりませんが、上記の記事と符合しますね。
2005-11-05 19:04:43

jr9mfk さんによるコメント

「海外で実績」って、有害な混信の実績?

研究会第10回で三菱電機が「当社の事例」と紹介したタスマニアで録音されたBPLの音↓。
http://www.acrem.org.au/bpl...

なお、File 1はバックグラウンドノイズであり、BPLの音ではありません。
2005-11-05 19:50:34
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