株式会社バッファローは3月22日,
4月上旬からHD-PLC方式のPLCアダプタを発売すると発表しました。親機と子機をセットにした「PL-HDP-L1/5」が22,050円,子機単体の「PL-HDP-L1」が14,280円という希望小売価格になっています。高いですね。同業他社が出しているアダプタよりも高い価格設定にしているのには同社のPLCに対する考え方が微妙に現れているように思えます。
見た目はアイ・オー・データ機器のPLCアダプタとうり二つで,色とロゴが違っている程度です。
一方,同社が発売している無線LAN機器との比較を,実効速度ベースで行い,それをホームページに掲載している点に着目です。PLCの実効速度を最大55Mbpsとしていますが,
実はコレ,同じコンセントに2つのPLCアダプタを挿して通信した場合の数値。測定条件をしっかり書いてくれているあたりは好感が持てますが,上記の条件での測定データを示してもらっても役に立ちません。このような短いイーサネットケーブルで通信できるような状況でわざわざPLCで通信したいという人はいないからです。一方,1Fと2Fとの間の通信速度測定例もあり,こちらは11.9Mbps (PLC) vs 32.1 Mbps (無線LAN NFINITI = draft 802.11n)としています。さらに,同じコンセントにPLCアダプタとACアダプタを接続した場合,通信が確立しないとも。「
親機と子機を非常に離れたところに設置しないでください。親機-子機間の距離が非常に離れている場合,正常に通信できないことがあります。」との注意もあります。
また,通信規格の標準化について記述があります。無線LANについては標準化されるが,PLCについては
「PLCの規格はHD-PLC / UPA / HomePlugの3種類が存在し、標準規格化される予定はありません」と明言しています。
さらに,
「屋外および屋外にPLCの信号が流れてしまう場所では使用できません」とも明記。これって,漏洩防止フィルタをつけていない場所では使わないでくれってこと??
何でバッファローはこんなのを出したのかな。何もわかっていない上の連中が、つばを付けとけみたいな感じで、とりあえず出させたんでしょうか。ちょっと不思議。
「アイオーデータとうりふたつ」ということは、自分で開発していないということです。言うまでもなく、自分で開発した方が利益は多くなります。
一般的に、自社開発しない理由は
・自社に技術がなくて、開発不可能
・開発投資をするほど売り上げが見込めない
さて、どんな理由でしょうか。
コメント2件(追加)