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2007-10-12

PLCについては触れず -- 総務省報道発表

総務省は10月12日、来週ジュネーブで開催される無線通信総会 (Radiocommunication Assembly、RA07) に関する報道発表をしました。この発表では(参考資料も含め)PLCのことには一切触れていません。

9月19日に開催された情報通信審議会でまとまったRA07への対処を記載する答申の2ページにある総論では

RAにおいて審議される勧告案及び決議案については、我が国としてもこれまで研究委員会での検討に参加し、策定に貢献した成果であることから、我が国の意見が取り入れられているものを中心に基本的に支持することが適当である

としながら、SG6に関連する詳細を記述する章 (87ページ) では、

PLTシステムから放送システムを保護するための勧告案については、各国のPLT運用状況も考慮し、PLTと放送が共存できるような現実的な条件となるよう適宜対処する

としています。無線通信総会で審議の対象となる勧告は少ないし、適宜対処はPLCとIMT-2000の件だけ(残りはすべて支持)なのですから、当然、報道発表で触れるべきでしょう。

9月19日付けで報道発表した概要ではきちんと触れているのに、今回触れないのは何かあるのでしょうか??

posted at 18:49:19 on 2007-10-12 by ohishi -

コメント

jr9mfk さんによるコメント

情報通信技術審議会答申は勘違いしていますね。「PLTと当該放送システムの共存について現実的な条件となるよう対処する」って、この勧告案では共存条件なんて規定していないはずだけど。

答申にも記載されている研究課題32/6はITUのWebサイトから誰でも無料で参照できますが、決めようとしているのは放送システムの "the interference protection requirements" に過ぎない。
http://www.itu.int/publ/R-Q...

「無線通信システムと電力供給線を使用する高速データ通信システムとの共用」は答申にもあるようにSG1の担当(研究課題221/1)で、仮にそのような内容の勧告案をSG6が起草したとしてもRAまで上がってくるわけがない。
http://www.itu.int/publ/R-Q...

こんな誤解を基にRA-07に対処しても、赤っ恥をかくだけでしょう。
2007-10-12 19:56:11
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