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2007-10-27

EMCJ研究会 -- PLC技術基準の問題点を指摘

9月21日の電子情報通信学会 環境電磁工学研究会(EMCJ)での発表続編が,10月25日に発表されました。

日本のPLC技術基準を満たすアダプタを用いても,下記に示すような多くの問題があることを指摘した発表です。

技術基準を満たすモデムを LCL > 16dBのコンセントに接続しても許容値を満たすとは限らない
・PC電源のコモンモード (CM) 電流はCIPR22 ClassBの通信ポート許容値よりもかなり低い
・電力引込み線へのディフェレンシャルモード (DM),CM電流の減衰は-10dB以下 (技術基準を定める基礎となった研究会報告では30?40dBの減衰としていた)
・CMチョークによってCM電流が減っても漏洩電界強度が減るとは限らない

これらを踏まえ,発表では「PLC実用化に当たって,建物や電力積算計による減衰が大きい,また,PCに適用される許容値と同じならば妨害は起きないはずだとして,屋内に限定した意味がない」と指摘しています。

このような問題が顕在化したのは,実用化にゴーサインを出す前に十分な数の実測を行って問題発生の有無を確認しなかった点にあると思われます。



posted at 21:31:28 on 2007-10-27 by ohishi -

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