松下電器産業株式会社は昨年12月21日、
松下幸之助 一日一話のページに次のように掲載した。
信用は得難く失いやすい
われわれが何か事を成していく場合、信用というものはきわめて大事である。いわば無形の力、無形の富と言うことができよう。
けれどもそれは一朝一夕で得られるものではない。長年にわたるあやまりのない、誠実な行ないの積み重ねがあってはじめて、しだいしだいに養われていくものであろう。
しかしそうして得られた信用も失われるときは早いものである。昔であれば、少々のあやまちがあっても、過去に培われた信用によって、ただちに信用の失墜とはならなかったかも知れない。しかしちょっとした失敗でも致命的になりかねないのが、情報が一瞬にして世界のすみずみまで届く今日という時代である。
昨年を顧みるに、PLC-JはWPC EXPOでの電波法蹂躪事件(
2005-10-29及び
2005-11-09既報)をはじめ、室内での背景雑音は約22dBμV/mと中級以上の国産短波ラジオには必ず付属しているワイヤーアンテナ又はループアンテナを窓際に張れば電界強度30dBμV/mの短波放送が十分受信可能な状況にもかかわらずPLCモデムをONにすると最大50?60dBμV/m(短波放送受信電界強度から電力比で100?1000倍)のノイズが入るという実測データを総務省の研究会では伏せておいて第3回PLCサミットには提出する(
2005-12-29既報及びohishiさんコメント)など、致命的なあやまちを重ねこそすれ、誠実な行ないなど皆無だったのが実状ではなかったか。
新年は、IT推進本部決定で求められている「実験データの公開」(自分に都合の良いデータだけを選んで出すことを「公開」とは呼ばない)をはじめ、誠実な行ないの積み重ねによる信頼関係の構築を期待する。たとえ主管庁は騙せても、消費者は騙せないことを松下幸之助はよく知っていたはずだ。
《11:20追記》
しかし、
敗者に対しての同情などとは呼びたくも呼ばれたくもない。両立性の確保は勝ち負けの問題ではないのだから。
《2006-01-04さらに追記》
「追記」のリンク先を参照すれば明らかですが、平井たくや議員は「敗者に対しての同情」というコトバを格闘技について使っているのであり、PLCに関し使っているわけではありませんので念のため。
平井議員は昨年11月2日以来、内閣府大臣政務官(防災担当)として、災害対策基本法に基づく指定地方公共機関たる日経ラジオ社が処理する防災に関する業務の実施の推進とその総合調整(
同法第3条第2項)について、責任のある立場にあることは承知しております。
<1月1日午後1時25分追記>
政治的圧力をかけてでも実用化,なんて言った政治家はカネが命ではなかったか?カネが全てという風潮が強くなったからこそ世の中がしっちゃかめっちゃかになっている。社会を破壊した責任を感じるべきだ。感じないからこそ政治の世界でのうのうと暮らしていられるんだろうが。